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“最低”時給1,500円時代、あなたの整備工場はどのように生き残りますか?

コラムテーマ:業績アップ

平素よりお世話になっております。
株式会社船井総合研究所 モビリティ支援部 整備工場経営研究会 統括の浜中でございます。

整備工場にとって、最も必要な”生産性”をテーマにコラムを書かせていただきます、是非最後までお付き合いください。

 

■生産性 = 整備士1人当たりの粗利を上げること

生産性、生産性とよく言われますが、まずは定義をお伝えしたいと思います。我々が言う生産性は整備士1人当たりの稼ぎを上げていくということです。もっと言うならば、整備士一人当たりの売上総利益(粗利)を上げていくという事。

そのように定義した時に、皆さまは生産性を上げるために何を考えますか?
生産性を上げるための手段はシンプルに2つだけです。
① 集客を増やす
② 単価を上げる

当たり前すぎるのですが、生産性を上げるにはこれしかありません。
これまで、船井総研でも単価を上げるための研修をしたり、集客を支援するためのWeb広告の運用代行をしたりとたくさんのお手伝いをさせていただきました。

しかしながら、ここ10年で状況が大きく変わりました。
①、②に取り組まなければいけないと分かっていながらも、上手くいかない採用や高齢化していく整備士など、やりたいけどやめられたら困る、今更新しいことをやらせるのはキツイという意識が広がっていったように感じます。
しかも、ここ数年で集客や売上増加は乗り換えサイクルが伸びていることやディーラー整備工場でも無理に仕事を受けないようになったことで、浮遊客が増え仕事が”勝手”に増えていること、リース会社との交渉もしやすい環境になりレバレートが上がっていることなど、整備工場の売上は伸びやすい環境になりました。

市場が勝手に伸びていること、整備士は高齢化・人材不足の相反する2点の理由により、新しい取り組みやチャレンジが停滞していると感じるのです。

 

■10年以上事業継続を考える経営者の悩み

先述のような状況の中で、生産性をどのように上げたらいいのでしょうか?
① 集客を増やす
② 単価を上げる

これは変わりません。しかしながらこれらを実現するための手段が変化したということを理解しなければなりません。
ズバリ、”効率化”です

仕事が勝手に増えて、現場が忙しい・・
これを解決しなければ集客アップも単価アップにも目が向きにくい状況なのです。
とにかく現場の効率性を高める”生産余力”を作る必要があります。
極端に言えば、”ヒマな整備工場”を作りましょうということです。
整理整頓や、作業手順の統一、システム活用・DX活用による間接業務の自動化・効率化など、非効率が多いのが整備工場です。効率を上げる施策は無数にあります。
これによって、まずは残業時間が減ります。
給与が下がることが不安であれば、みなし残業制度の導入を検討しましょう。

とにかく、今の整備工場に必要なのは
効率化・効率化・効率化・・・・

経営者の皆様は、効率化に投資をしなければなりません。
少し考えてみてください。ここ数年で”効率化”にどのくらい投資しましたか?

 

■徹底した効率化で生産性を上げた群馬の整備工場

今回は、この生産性改善に早くから取り組み異常値を叩き出す企業をご紹介させていただきます。
今回ご紹介する企業は、群馬県太田市に本社を構える太陽自動車株式会社様です。
整備士一人当たり生産性160万円、整備士平均年齢35歳、離職率5%未満、など整備工場として理想的な成果を上げています。
さらに、直近では大卒者の採用で整備職の魅力を伝え優秀な整備人材の確保にも成功しています。

同社は、無資格者を積極的に採用しているため育成や指導がどうしても必要になります。それを実現しながら効率化を両立させるための仕組みがあります。

ポイント1. 経営者と現場で一緒に目標を決める
太陽自動車様では、代表の松岡社長が年間休日や給与、設備機器・工具などを良くする提案を、現場はより効率化するための提案を行うというトップダウンとボトムアップを両面からマネジメント、互いにコミットメントを決めて日々の業務にあたっています。

ポイント2. 積極的なデジタル活用・DX化
同社では、整備工場が非常に遅れているデジタル化・DX化を推進しています。指示書はRPAで自動化しており朝出社すると当日来店するお客様の指示書が完成しています。また、指示書作成の際にリコールチェックも同時にロボットが行い、リコール作業が必要なお客様にはマークを付けるなど、定型業務、誰でも結果が同じ業務は自動化しています。

このように、効率化の取り組みを継続して積み重ねた結果、高い生産性を生み出すことになりました。
是非、ご参考に効率化に着手していただけますと幸いです。

 

■太陽自動車様の具体的な話が聞きたいなら

今回、高い生産性を出し、様々な取り組みにチャレンジしてきた太陽自動車様をゲストにしたセミナーを開催することが決まりました。

来る2030年、最低時給1,500円時代に生き残る準備はできていますか?
是非、御参加いただき未来の成長のきっかけとなれば幸いです。

 

【7月・8月開催】整備工場の生産性向上セミナー2025

セミナー詳細・申込はこちらから>

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このコラムを書いたコンサルタント

浜中 健太郎 (はまなか けんたろう)

船井総研に入社後、建設業・管工業・設備工事業向けのコンサルティングに従事。 その後モビリティ支援部にて整備部門向けの業積アップコンサルティングを行っている。 また弊社で開催している車検アカデミーでは講師・ファシリテーターを務めている。

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