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中古車販売店がレンタカー事業で成功するための秘訣とは?株式会社トータス様の成功事例から学ぶ

コラムテーマ:業績アップ

中古車販売事業の新たな収益源として、レンタカー事業への参入を検討されている皆様へ。
今回は、神奈川県内で中古車販売事業を展開する株式会社トータス様のレンタカー事業参入について、詳しく解説してまいります。わずか3年でレンタカー事業の売上を1億円にまで伸ばした、株式会社トータス様の成功事例を紐解きながら、中古車販売店がレンタカー事業に参入するメリットや成功のポイントをご紹介します。

 

中古車販売店のレンタカー事業参入ステップ

中古車販売店は、 車両調達・集客・業態選定の3つのステップを戦略的に進めることで、レンタカー事業の成功確率が上がります。

1.車両調達方法
中古車販売店は、既存事業で培ってきた車両調達のノウハウを活かすことで、低コストで高品質な車両を確保することができます。

●下取り車の活用
└車販事業で発生する下取り車をレンタカーとして活用
└仕入れコストを抑え、収益性を向上させることが可能になります

●長期在庫の活用
└長期在庫車両をレンタカーとして活用することで、在庫差損を軽減し、不良在庫を収益化することができます

●レンタアップ車両の販売
└レンタカーとして使用した車両を、中古車として販売し、1台の車での稼ぎ高を最大化することが可能です

2. 顧客基盤を活用した集客
中古車販売店は既存顧客や取引先企業という強固な顧客基盤を活用することで、効率的な集客を実現できます。

●既存顧客への案内
└車検や点検、修理などで来店した顧客にレンタカーサービスを案内。

●納車待ち顧客への貸出:
└新車販売時の納車待ち顧客にレンタカーサービスを提供。

●保険会社との提携
└事故代車としてレンタカーを提供

3. 強みを活かせる業態選定
ターゲットや市場ニーズを分析し、 自社の強みを活かせる レンタカー業態を選択することで、競争優位性を築き、成功に近づきます。下記に船井総研のクライアント企業様で事例があるレンタカー業態をご紹介します。

●低価格帯の長期レンタカー:
└下取り経由のレンタカーによる価格競争力を武器に、長期利用を希望する顧客を獲得。
└地元の個人客や法人客への貸出しが主なターゲットになります。

●法人向け長期レンタカー
└企業の経費削減ニーズや繁忙期の増車ニーズを捉え、安定的な収益基盤を築く
└この業態は貸出期間も長く、リピート率も高くなる傾向があるため、少人数かつ高生産性な運営が可能です

●観光向けレンタカー
└ターミナル駅や空港近くに立地し、新車や高年式の車両を中心としたレンタカー事業を運営
└トラベルサイトへの掲載対策をすることで他のレンタカー業態と比較すると、高単価で集客を伸ばしやすく、速いペースで売上拡大が可能です

 

中古車販売店がレンタカー事業立上げ後1年で売上1億を達成した成長ストーリー(株式会社 トータス様)

株式会社トータス様は、神奈川県内で販売拠点4店舗を展開する中古車販売事業を営む企業です。3年前からレンタカー事業に参入し、わずか3年で在庫台数139台、売上約1億円を達成しました。参入後は下記のステップで事業を拡大されてきました。

●ステップ①既存顧客からの受注促進: レンタカー事業開始当初は、既存の販売顧客や鈑金顧客への貸し出しに注力しました。特に、新車販売時の納車待ち顧客や、保険修理中の顧客にレンタカーを提供することで、安定した収益基盤を築きました。また、無料代車を有料のレンタカーに切り替えることで、新たな収益源を確保しました。初年度は約2,000万円の売上を生み出すことができ、レンタカー内製のポテンシャルの高さを実感したそうです。

●ステップ②法人向け貸し出しの強化: 2年目以降は、法人向けの長期レンタカー貸し出しに注力しました。法人顧客は、リピート率が高く安定した需要が見込めるため、長期的な収益確保に貢献しています。専用サイトを立ち上げ、新規顧客の獲得にも成功しました。

●ステップ③DXによる業務効率アップ:トータス様では、レンタカー事業において専用の管理システムを導入し、業務効率化を実現しています。従来はホワイトボードを用いて車両管理を行っていましたが、管理するレンタカーが増えるにつれ、管理の抜け漏れが頻発するようになっていました。そのような中でトータス様はいわゆる「ノーコードツール」をレンタカー業務専用にカスタマイズした管理システムを導入しました。ノーコードツールとはプログラミング知識等が無い人でもシステムをカスタマイズすることが出来るシステムやサービスの総称です。管理システムの導入により、空き車両の検索、車両1台当たりの収支計算、稼働率や売上の計算などを自動化し、業務の効率化と売上向上を実現しています。また、特別なスキルが無くてもカスタマイズ可能なノーコードツールの利点を最大限に活用し、日々現場が使いやすいシステムに改良を重ねています。直近ではメール返信のテンプレートや階層が必要なレンタカーのリストの自動抽出などが実装され、日々業務効率が高まっています。

●ステップ④レンタアップ車両の販売: レンタカーとして一定期間使用した車両を、中古車として販売することで、収益を最大化しています。レンタカー事業で減価償却が進んだ車両を、状態が良いうちに販売することで、車一台での収益を最大化させています。レンタカーでの運用期間中に簿価が落ちているため、販売時には相場に対して安値を付けることが出来、集客アップにも一役買っています。

 

中古車販売店がレンタカー事業を成功させるポイント

●既存顧客の活用:既存顧客は、すでに自社との信頼関係が構築されているため、新規顧客に比べて獲得コストが低く抑えられます。販売、整備、鈑金などの顧客に対して、積極的にレンタカーの提案を行いましょう。 特に、新車販売時の納車待ち顧客や、保険修理中の顧客にレンタカーを提供することで、安定した収益基盤を築くことができます。 無料代車を有料のレンタカーに切り替えることも、新たな収益源を確保する方法です。

●レンタアップ車両の有効活用:レンタアップ車両を中古車販売に活用することで、車両の調達コストを抑えられます。 レンタカー事業で減価償却が進んだ車両を、状態が良いうちに販売することで、一台の車両から得られる収益を最大化できます。 また、レンタカー事業の開始当初は、下取り車などを活用してレンタカー車両を調達することで、初期費用を抑えることも可能です。

●ターゲットの明確化:法人向け、個人向けなど、ターゲットを明確にすることで、適切な車両選定、料金設定、販促活動が行えます。 トータス様の場合は、法人向けの長期レンタカーに特化することで、競合他社との差別化に成功し、順調に反響を伸ばしています。 長期に絞ることでオペレーションが効率化され、高い生産性を実現していることもポイントです。

●WEB集客の強化:法人向け顧客を獲得するために、専用サイトを立ち上げ、リスティング広告などを活用して集客を行いましょう。 トータス様は、自社ホームページで長期専門の貸し出しと低価格戦略を訴求することで、大手レンタカー会社との差別化を図っています。

●DXの推進:専用の管理ツールを導入し、車両管理、予約管理、顧客管理などを効率化しましょう。 トータス様は、ノーコードツールをカスタマイズしたレンタカー管理システムを導入することで、空き車両の検索、車両1台当たりの収支計算、稼働率や売上の計算などを自動化し、業務効率の向上と売上向上を実現しています。 特に、レンタカー事業の規模が拡大してくると、アナログな管理方法では限界があるため、DXの推進は非常に重要になります。

以上、今回は中古車販売店のレンタカー事業参入のモデルとして、株式会社トータス様の成功事例をお伝えいたしました。皆様のビジネスエリアや事業展開に適したモデルを見出して、事業拡大につなげていただけますと幸いです。

 

中古車販売店向けレンタカー事業拡大セミナー

本コラムをここまでお読みいただき誠にありがとうございました。
ご紹介させていただいているセミナーでは、本コラムでもご紹介させていただいた株式会社トータス様にご登壇いただきレンタカー事業を立上げ後から急成長させてきた秘訣を語っていただきます。
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このコラムを書いたコンサルタント

宮原 拓司 (みやはら たくじ)

整備部門向けのマーケティング支援を行い、特に現場に密着した収益性アップ支援には定評がある。弊社で開催している車検アカデミーで講師・ファシリテーターを務めている。

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