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【ガソリンスタンド企業向け】車検リピート率が75%以上の企業が取り組んでいること

コラムテーマ:業績アップ

いつもお世話になっております。
株式会社 船井総合研究所の宮原です。

本日は車検からの収益を成長させたいガソリンスタンド企業様向けのコラムを配信させていただきます。
収益が安定しやすい特徴を持つ車検ですが、業績の安定・成長の肝要となるのは「リピート率」です。
本日は船井総合研究所のクライアント企業において、リピート率が75%を超えている企業が共通して行っている取り組みをご紹介させていただきます。

 

車検成長のキモはリピート率!新規集客依存のリスクとは

現在、車検ビジネスは多くのガソリンスタンドにとって重要な収益源となっています。成功を収めている企業では、新規顧客の獲得だけでなく、既存顧客のリピート率向上にも力を入れています。リピート率が75%以上の企業が存在し、80%を超える企業もあります。一般的に、既存客からの集客コストは新規集客の約5分の1となるため、効率的な収益を上げるためにはリピート率を高めることが有効です。
新規集客のみを追求することにはリスクが伴います。特に、低価格戦略を取るガソリンスタンドは、新規集客に成功している企業が多く見受けられますが、その一方でオイル交換や点検、車検の案内が後回しになる傾向があります。このような状況が続くと、リピート率が60%台に低下することもあります。新規集客に依存した体制では、台数の維持や成長にかかるコストが年々増加する傾向があります。船井総研のクライアント企業では、新規集客向けのWEB広告のクリック単価や費用対効果が高騰しているため、顧客を再度呼び込む施策が不可欠と言えるでしょう。
新規集客は業績成長にとって重要ですが、リピート率が低い場合、集客コストが高騰を続けるため車検による利益も限定的です。このような背景を踏まえ、リピート率70%を下回っている企業は既存集客向上に向けた戦略をしっかりと形にする必要があります。

 

コミュニケーション量を確保するための体制つくり

リピート率の向上に向けた最初のステップとして、コミュニケーションの量を確保することが挙げられます。具体的には、入庫促進のためのダイレクトメール(DM)が全ての点検やオイル交換のタイミングで送られているかの確認が必須です。また、車検満了を迎えるお客様への電話掛けも重要ですが、どれだけの量が確保できているかを評価する必要があります。未決着客(車検満了を迎えるお客様のうち受注にも失注にもならないお客様)の比率が10%を超える場合、改善が必要です。
十分なコール体制を確保するためには、
オペレーションの徹底または外注の活用が求められます。自社スタッフで実施する場合、スタンド業務と兼任していると、電話掛けが後回しになりがちです。効果的な取り組みとしては、毎週1回の進捗確認ミーティングや個人別の担当リストの振り分けが挙げられます。また、車検満了の3か月前からの早期予約案内も有効です。
年間車検台数が1000台を超える企業の場合、未決着率が高くなるため、外注のコールセンターを利用することも選択肢となります。ガソリンスタンドの多くはスタッフが多数の業務を兼任しており、顧客数が増えてくると手が回らなくなることが多いです。このような場合は、コール専任のスタッフを採用するか、外部の提携業者に役割を委託することも検討が必要です。モデル企業の中には自前での集客だけではなく、うまく外部のコールセンターを活用して高いリピート率を実現している企業も多数存在します。

 

DX活用で電話・DM依存からの脱却

電話やDMによるコミュニケーションは重要ですが、それだけでは効率的とは言えません。船井総研のクライアント企業では、車検専門店が多く、自前のコールセンターを持つ企業も存在します。しかし、電話がつながる確率(通電率)は年々低下しています。同じ顧客に1ヵ月に5回以上電話をかけても、50%以上の顧客にはつながらないこともあります。これに加え、スマートフォンやSNSが普及する現在、その傾向は一層顕著です。
郵送のDMに関してもコストが上昇しています。このような現状を解決するために、LINEや自社アプリを利用し、WEB予約を促進する体制を整えることが重要です。多くの企業がLINEやアプリを通じた顧客との接点を増やしています。月額3万円程度のコストで、顧客情報とLINEアカウント情報を連携できるサービスも存在するため、導入が容易になっています。
これまでのDMによる入庫案内をデジタルツールに移行することで、業務の効率化が可能です。船井総研のモデル企業では、月間の総入庫台数の40%がWEB予約を介していることが報告されています。従来のDMをすぐに中止するのはリスクが高いため、WEB予約促進とDM利用を併用し、段階的にデジタル集客にシフトする体制を構築することが望まれます。

ガソリンスタンドの車検ビジネスにおいて、リピート率の向上は業績に直結する重要な要素です。新規顧客の獲得だけでなく、既存の顧客をしっかりフォローし、再利用してもらうための施策が求められています。コミュニケーションの質と量を確保しつつ、デジタルツールを活用することで、効率的な運営が実現可能です。
これらの施策を実施することで、車検からの収益はより安定し、成長への道を切り開くことができるでしょう。リピート率75%以上の企業が共通して行っている取り組みを参考にしながら、持続的な成長を目指していきましょう。

 

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このコラムを書いたコンサルタント

宮原 拓司 (みやはら たくじ)

整備部門向けのマーケティング支援を行い、特に現場に密着した収益性アップ支援には定評がある。弊社で開催している車検アカデミーで講師・ファシリテーターを務めている。

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