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【新車リース販売店向け】台粗利25万円を達成し続けるための現場施策

コラムテーマ:業績アップ

モビリティビジネスニュースをご覧いただいている皆様、いつもありがとうございます。
船井総合研究所 モビリティ支援部 チーフコンサルタントの岡田三菜美です。

繫忙期が終わり、次の現場施策にお悩みではないでしょうか?
集客の波に左右されず、常に業績が安定している企業様の特徴として
✔ 成約率50%以上
✔ 台粗利25万円
を継続して達成できていることが挙げられます。

今回は、「今見直すべき新車の収益構造」と
「成約率を落とさず台粗利25万円以上を確保する」
具体的な取り組みについて事例をもとに解説していきます。

 

◆新車販売店が今後直面する課題

新車業界では、下記の理由より
成約率を維持しつつ粗利を確保することが難しくなっています。

理由①:外部環境の変化
軽乗用車の平均価格は過去20年で約1.6倍(約56.6万円)高騰しており、
お客様の予算とのギャップが大きくなるケースが増えています。
また、競合増加により価格競争が激化し
受注はできても収益が低くなることも考えられます。

理由②:販売における既存顧客比率の増加
お客様の要望やニーズが多様化する中で、価格交渉の余地が増えたり
その対応に伴うコストが増加する可能性が考えられます。
また、代替サイクルを考慮すると、お客様が7年以上前の価格相場から
予算を組んでいるケースも多く、見積提案の難易度は上がっていきます。

つまり、現状では営業力に問題がないと判断している企業様でも
将来確実に課題が生じてくることに危機感を持ち
今から対策を講じることが重要です。

販売に伴う粗利の内訳は、保険手数料や下取り粗利など多要素にわたりますが
契約時に販売部門粗利として明確に計上できるのは
車両粗利 / 付帯品粗利 / 諸費用粗利 の3つ。
今回は、台粗利25万円を目指すうえで
比較的増強しにくい諸費用粗利を一律3万円として
車両粗利で12万円、付帯品粗利で10万円の確保を目指す
具体的な現場施策をご紹介します!

 

◆大前提として:成約率を落とさず粗利を確保するポイント

「台粗利は上がったが成約率は落ちた」はたとえ粗利が維持できても避けなければなりません。
成約率と粗利確保のどちらにおいても最大の成果を得るためには下記2点を重視してください。

A)ボーナス払い併用率:目安は70%以上
84回払いのうち70回は通常月額で支払うため、月額をいかに「高い」と思わせないかが重要です。
そもそも月々払いに興味を持っているお客様のため、お客様に判断をゆだねると均等払いを希望するケースが多くなります。
そこでまずは、ボーナス併用か否かをお客様に選ばせないこと。
最初の見積りは、ボーナス込みの価格で算出してお勧めすることが効果的です。
また、年配の方やパート/アルバイトといった収入形態の方には「ボーナス」という単語を使用せず、
「年に2回ほど追加で3万円をお支払いいただくことになりまして」
「そのような仕組みで1万円が実現できます」
とお伝えすることもテクニックの一つです。

B)予算価格のボーダーラインを把握
「価格の根源的分岐点」理論より、月々1万円予算のお客様にとって、まずは月額18,000円以内の見積提案を目指すことが重要です。
提案の結果、月額18,000円をオーバーしたとしても、月額20,000円未満に収めることが理想的です。

 

◆車両粗利で12万円作る方法

車両粗利で12万円を確保するポイントは下記の2つです。
A)収益車両(売り筋車両)の提案率を上げる
まず、仕入れ条件が良い車を自社の売り筋車種に選定します。
社内勉強会でもその車種を重点的に取り上げ、
営業スタッフが自信をもって提案できるようにマインドセットしていくことが重要です。
提案までの工夫としては、展示場設計において
売り筋車種を最も目立つ場所に展示すること。
ライバル車種と比較できるコーナーなども効果的です。
さらに、ディーラー交渉においても納期の早いグレードや色の情報を
すぐもらえるように取り計らうことで
優先的にその車種をおすすめできる環境を整えることができます。

B)車両のグレードアップ率を高める
店舗によっては集客商品としてグレードの低い車両を値引きしているケースもあるため、グレードアップによって値引きをなくすことができます。
提案時のポイントは「月々の追加金額」を重点的にお客様にお伝えすること。
車種決定後にグレードアップをした場合のメリットとしなかった場合のデメリットを伝えることで、グレードアップ率が高まります。

仕入れ条件が上記の水準に見合わず、車両粗利で12万円が難しい場合は
この後ご紹介する「付帯品粗利」の比重を大きくし、
総合的に粗利25万円を確保することを意識してください。

 

◆付帯品粗利で10万円作る方法

付帯品粗利で10万円を確保するポイントは下記の2つです。

A)強化品目を定める
品目選定のヒントとしては、
①自社で提案できるものを一覧化
②収益の大小、必需品か、嗜好品かでポジショニング
③高収益かつ高需要のものを選定
のステップになります。

B)強化品目はお客様の要望に関わらず、全件見積含有する
付帯品獲得率を高める1番のポイントは「最初から月々料金で見積もりに含めて提案すること」です。
加えてメリットを正しく説明することで
最終的に見積もりから外す確率を減らすことができます。
ここでは、フルセグナビ・延長保証・コーティング獲得のトークスクリプトをご紹介します。

<フルセグナビ>
純正品ならばフルセグナビで15万円ほど必要ですが、純正品でなくとも機能は同等でもっと安くつけられます!
※メーカーオプションカタログを使用して機能を比較説明
うちではワンセグナビがプレゼントのため、月々たったの550円の追加です。

<延長保証>
皆様付けているので初回審査の段階ではつけておきますね。
もちろん、本契約では外すこともできます。

<コーティング>
新車のうちにコーティングしておくことで、汚れにくくなります。
汚れても、洗うだけで簡単にきれいになります。

 

最後に

今回は「今見直すべき新車の収益構造」と
「成約率を落とさず台粗利25万円以上を確保する」
具体的な取り組みについて
お伝えいたしましたがいかがでしたでしょうか。

今後も伸び続ける企業になるためには、集客だけでなく
営業力のアップ、維持も必須です。
ぜひ本記事を参考にして業績アップを実現してみてください。

弊社では無料経営相談も実施しておりますので、
もっと具体的な取り組みや、自社に合った戦略について相談したいと思った方はぜひお問い合わせいただけたらと思います!
引き続きよろしくお願いいたします。

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このコラムを書いたコンサルタント

岡田 三菜美 (おかだ みなみ)

東京理科大学を卒業後、船井総合研究所に入社。ヘルスケア業界、歯科医院向けのコンサルティング部門を経て2021年モビリティ支援部に配属。モビリティ支援部では特に新車リース販売店向けのマーケティング支援を中心に行っている。

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