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全国の契約満了事例から見る
「マイカーリースを販売する際にやっておけばよかったこと」

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全国の契約満了事例から見る
「マイカーリースを販売する際にやっておけばよかったこと」

コラムテーマ:業績アップ

平素よりお世話になっております。
船井総合研究所 モビリティ支援部 リーダーの加藤智です。

本日は自動車販売店、とりわけ新車販売店が
今後、永続企業にシフトしていくための施策をお伝えいたします。

 

ー マイカーリース販売の「未来」から伝えたいこと

現在、全国の新車販売店においては
残価設定クレジット、マイカーリースといった
売り方の選択肢を複数携える現場戦術が
主流となっているはずです。

そのような中で、本日は
全国の新車販売店の現場最前線において
日々発生しているリース契約の満了事例から見る
「マイカーリースを販売する際にやっておけばよかったこと」を
お伝えいたします。

みなさまが「現在」取り組む販売事業における
「未来」からのメッセージとして、
お受け取りいただけますと幸いです。

 

1.「プラン契約満了の2年前から満了手続きを実施する旨を事前に伝える」

マイカーリース事業の最も大きなメリットは
契約満了時に、顧客との再契約商談機会が発生する可能性が
極めて高いこと。
つまり、新規を1件獲得することで
契約満了時の乗換需要をモノにさえできれば
今後、半永久的に顧客を囲い込むことも可能であるという点です。
契約形態によっては車輌自体が返却され、
洗練された自店育ちの中古車を活用して
中古車再販事業を太らせることも可能となります。

つまりは、事業成功の秘訣として大きなポイントとは
いかに契約満了時に「乗換」を勝ち取れるかになるわけです。

現在、リース契約の満了を控える全国の店舗で
「連絡がなかなか繋がらない」
「満了が近づいたことで再リース(中古車リース)希望が増えている」
「もっと早くフォローを開始しておけばよかった」
そのような声が多々届いています。

このような事象を避けるために、
プランが契約満了を迎える2年前から
契約満了の手続きを実施するという旨を事前に伝えておくことで
ユーザーが代替検討の時期に入るタイミングより
余裕を持った乗換提案・誘導を可能とします。

そして、3年などの短期プランを除き
その“タイミング”とは大方が車検入庫であるはずです。

5年プランであれば3年のタイミング、
7年プランであれば5年のタイミングで
乗換へ向けた「手続きの開始」と題し、
アプローチを開始すべく事前に告知しておきましょう。

 

2.「オープンエンドの場合は残価について明瞭に説明する」

マイカーリース契約は
オープンエンド方式、クローズドエンド方式の
2種に分類されるはずです。

オープンエンド方式の場合、契約前のタイミングで
残価額をお客様に明示しなければいけません。
加えて、FC形態や店舗の独自施策により
将来残価(契約満了時の残価)の一定額を保証する取り組み、
査定についてのポリシーを取り交わす場合は
より一層、お客様へ開示すべき情報をクリアにしておく必要があります。

現在、全国で起きている問題としては
「契約時について残価について詳細の説明を受けていない」(※真偽は不明)
「残価がいくらか覚えていない」(※オープンエンドの場合)
「残価は全額保証されるものだと思っていた」(※真偽は不明)

契約満了時のトラブルを誘発しかねない、様々な案件が発生しています。

このようなトラブルが発生している以上、
既に納車済みであるユーザー様には
入庫時の対応(初回車検時が推奨)で再発防止に努めることができますが
これから契約・納車を控えるユーザー様については
契約時または納車時に残価額については明瞭に伝え、
その他施策についても、きちんとお伝えすることを徹底してください。

加えて、メンテナンス入庫時にも
満了まで余裕を持った時期に再度リマインドを実施し、
トラブルを未然に防ぐ施策を進めましょう。

 

3.「付帯メンテンスについては100%来店・入庫するよう依頼する」

マイカーリース契約には
一定のメンテナンスが付加されているケースが多いはずです。
ベーシックなプランに組み込まれているケースもあれば
追加プランで組み込んでいるケースもあるはずです。

しかしながら、
入庫率が100%でなければいけないのは「車検」のみ。
その他の予定されているメンテナンスは
入庫すること自体は言い換えてしまえば「任意」です。

乗換へ向けた取り組みを進めていく中で、
重要となってくるのはメンテナンス入庫時に
対面でご案内をすることになります。
いくらハガキDMを送ったり、お電話をかけたりと
乗換へ向けた提案を仕掛けても
最も効率がよいのは対面時です。
そのような中で、メンテナンス入庫率が低い店舗は
乗換へ向けた提案が遅れる傾向にあります。

マイカーリースはせっかく対面の機会を
多く生み出す商材である以上、
実際に入庫していないようでは意味がありません。
そのためには、契約時または納車時、
付帯メンテンスについては100%来店・入庫するよう
依頼しておくことで防止することができます。

契約期間中のメンテナンスのご案内を怠らないことで
入庫率を上げることは可能ですが、
是非、納車前のタイミングでご案内をしていきましょう。

 

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このコラムを書いたコンサルタント

加藤 智 (かとう さとし)

大学卒業後、船井総合研究所に入社。歯科医院・治療院・調剤薬局のコンサルティング部門を経て、モビリティ支援部に配属。 モビリティ支援部では、マイカーリースに特化したスタートアップオープン支援および販売台数アップ支援を担当している。特に販促物の作成や店舗作り、細やかな数値分析には多くの経営者より定評がある。

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