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割賦払い時の成約率をグンと高める方法

コラムテーマ:業績アップ

平素よりお世話になっております。
船井総合研究所の加藤智です。

今回は自動車販売店が
割賦払い時の成約率を伸ばしていくにあたり、
重要となるポイントについて解説いたします。

今では新車販売店だけでなく
中古車販売店においても
収益性を考慮した割賦払い誘導というものが
いわば現場の常識的な方針として
普及しているのではないでしょうか。

そして、お客様側からも
車にかける負担を減らしたいということで
現金一括払いではなく月額払いを希望される
というケースも多くなってきているのではないでしょうか。

今回はそのような割賦払いにおける成約率アップの戦術、
または月額払いを専門に取り扱う
低金利ローン専門店やマイカーリース専門では
現場戦術の根幹を担う営業のポイントについて、
解説していきたいと思います。

是非、最後までご覧いただけますと幸いです。

 

①お客様の予算上限を知る

第一に、お客様には予算があります。
それは現金買いのお客様だけでなく、
割賦払いのお客様にも
月額の予算というものは存在します。

日々の生活にかかる月の固定費の中で
どのくらいの額を自動車の保有に占めてよいのか、
お客様は慎重になるわけです。

軽乗用車を検討しているユーザーは
概ね月額3万円以内に収めたい方が
多い印象は有りますが、
数千円から数万円まで、
お客様ご要望の予算帯に合わせて
提案していくことを前提に
準備しておかなければなりません。

心理学に基づいて考えられる消費者の予算帯は
1⇒(2)⇒3⇒5⇒10・・・ の循環で上昇していきます。
月額に直すと事実上下記の通りとなります。

1,000円―3,000円―5,000円―10,000円―30,000円―50,000円

なお、割賦払いの月額を決定する要素としては
値引、金利、ボーナス払い額、頭金、時には残価等、
様々な要素が絡み合うゆえ、
これらを意図的にコントロールすることで
月額をお客様の予算に合わせに行くという姿勢を
持っておくことも重要です。

 

②限界値に合わせた見積で提案をする

では、お客様の予算帯に合わせて
どのような見積を用意すればよいのか。
こちらにもポイント二点があります。

一点目は、予算の限界値を知ることです。
お客様の予算をヒアリングしない営業スタッフは
ごく少数だと思いますが
お客様の予算の限界値をヒアリングで来ている営業スタッフは
全国にもそこまで多くはいないはずです。
・・・「ちなみに月々どれくらいまでならいけますか?」・・・
・・・「MAXどのくらいまでなら許容できますか?」・・・
といったようなトークスクリプトで聞く形になると思うのですが、
そうすると意外にも、数分前に耳にした予算を軽々超えた額が
お客様の口から出てくるものです。

二点目は、その予算の限界値に合わせた
提案をすることです。
そのためには「価格の根源的分岐点」を理解することが
重要となります。

予算価格の間には根源的分岐点があります
この概念は同予算の消費者様が
実際に商品を選択している範囲を意味するものです。

1万円予算のお客様は
8,000円~1万8,000円の範囲から商品を選択し、
購入に至る場合が多いということになります。

そのため、価格の根源的分岐点を理解するということは
お客様の許容する見積の限界値を理解するということであり、
その限界値に合わせた見積を出すことで
お客様が許容しやすい提案に近づくというわけです。

 

③ボーナス払いの併用を駆使する

予算の上限を知ったうえで
その限界値に合わせた見積を出すことで、
より成約に近づくという旨をお伝えしましたが、
最後にお伝えしたいのが
「ボーナス払い併用」プランを駆使していただくという
提案の “テクニック” です。

なぜかというと、
お客様の仰る「月額」は「通常月の月額」だからです。
これは5年プランや7年を超えるプランなど、
長期プランになればなるほど顕著になります。

7年プランであれば84回払いになりますので
年に2回のボーナス払いがあったとしても計14回、
84回払いのうち83%となる70回は通常払いで支払うわけです。

ボーナス払い併用プランを駆使することで
通常月の月額は数千円程度下がります。
通常月の月額が下がることでお客様の温度感は上がり、
成約が一歩近づきます。

さらには、月額が下がることで
付帯したいオプションの提案も通りやすく
台当たり単価を向上させる一因にもなります。

台当たり単価を追うばかり月額が許容量を超えてしまい
反対に成約率が下がってしまう、という経験をした方も
中にはいらっしゃるかもしれません。

しかしながら、こちらの方法を採用していただければ
より高い確率で二兎を追うこともできるわけです。

以上、いかがでしたでしょうか。

お客様の予算に合わせるだけでなく
予算の上限を知り、原理原則に沿って
提案する月額をコントロールできると
成約率は当然上がりますし
それだけでなく付帯品も取りやすくなるため
台単価も上がりやすくなります。

是非、本日の商談から
試してみていただけると幸いです。

 

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このコラムを書いたコンサルタント

加藤 智 (かとう さとし)

大学卒業後、船井総合研究所に入社。歯科医院・治療院・調剤薬局のコンサルティング部門を経て、モビリティ支援部に配属。 モビリティ支援部では、マイカーリースに特化したスタートアップオープン支援および販売台数アップ支援を担当している。特に販促物の作成や店舗作り、細やかな数値分析には多くの経営者より定評がある。

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