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営業赤字だった新車リース専門店が営業利益1,602万円まで回復した大逆転劇

コラムテーマ:業績アップ

平素よりお世話になっております。
船井総合研究所の加藤智です。

2023年の初売りから始まる繁忙期も
そろそろ折り返しを迎えようとしています。
皆様の店舗は好調でしょうか?

本日のコラムは、
毎月の営業赤字が続く苦しい状況から大逆転を遂げた
中部地方の新車販売店の取り組みを取り上げます。

こちらの店舗は
2020年末に商圏内一等立地への店舗移転を図って以降、
固定費アップもあり営業赤字が続いている状況でした。
当初、初年度は一部赤字も計画に見込み、
戦略を顧客獲得数の最大化へ舵切っていましたが、
2年目へ入って以降も思うように収益率が伸びず。
移転前は約100万円あった月平均の営業損失が
▲30万円台まで回復を見せるも
好転、大きな収益化とまでは至りませんでした。

そこで2022年繁忙期以降、
任命した新店長のもと体制から見直しました。

 

① P/L(損益計算書)の幹部共有と徹底した経費管理

販売店で年商10億円に満たない企業は
未だ社長が現場のトップを兼任している場合や
経営者に加えて1~2名の幹部で現場を回しているケースが
大半を占めるかと思います。

その場合、月次試算表を含む決算資料を
経営陣を除く幹部陣には開示せず、
現場を司る店長やマネージャーなどが
毎月の収益や経費、損益分岐点を
把握できていないこともしばしばです。

損益分岐を明確に握らず目標数値だけを追う体制と
きちんと損益分岐を把握したうえで
目標数値を設定する体制とでは
どちらが成果に結びつきやすいか、単純明快です。

こちらの店舗も
店長へ損益計算書を共有したうえで
毎月損益分岐点を上回る目標数値を
店長自ら設定しています。

そのことで店長自身にも
経営者同様の経費感覚が芽生え
現場が粗利や営業利益へ
コミットする精度が上がるのです。

店長を主導として収益管理の体制こそが、
大逆転劇を生んだ原動力となったのです。

 

②Web集客の強化による販促効率改善

現場のトップが経費管理をしていると
当然、自身の営業活動へも直結する
広告宣伝費にも目が留まります。

そして、広告量の対効果(CPA・CPR・CPO)を分析すると
紙チラシ広告の反響をWeb広告が
遥かに上回っている点が判明します。
多くの場合、Web媒体が紙媒体よりも
費用対効果が高くなる傾向がありますが
当該店舗においてもそれは同様でした。

こちらの企業が店舗を構える立地は
人口8万人という非常にコンパクトな商圏ということもあり
従来から紙チラシを主に販促を展開してきましたが、
費用対効果の観点からWeb広告の比率を
上昇させたのが2022年でした。

直近においてもWeb広告からの費用対効果は良好で
2023年1月はWeb広告費45万円に対し、
13件の来場、7台の成約を勝ち得ており
単独CPR:3.5万円、単独CPO:6.4万円と
高水準を維持しております。
(前年同月値|CPR:5.6万円 CPO:12.5万円)

 

③粗利獲得戦略の見直し

さらに見直したのが粗利獲得戦略です。
従来は新車リース1台販売当たりの粗利が
20万円にも満たない状況が続きましたが
オプション付帯戦略を見直し各品目が付帯率アップ。
メンテナンス、保険、下取収益を除く台当たり粗利が
2022年2月には30万円を超えました。
そしてなお、以降も付帯品の獲得率は高水準を維持します。

(参考:2022年6月 各品目付帯率)
・カーナビ    :77%
・延長保証    :65%
・アルミホイール :82%
・コーティング  :77%
・防錆      :88%

※当月新車リース17台販売に対しての数値

こちらの店舗における販売部門の収益構成は
①販売粗利 ②保険粗利 ③下取粗利 の3本柱。
販売粗利1本のみならず
保険付帯、下取強化によって部門全体の収益を重ねてゆき、
粗利を着実に積み上げていく体制を創り上げました。

 

いかがでしたでしょうか。

本日ご紹介した店舗は
上記3点の取り組みにより、
営業赤字だった体制から脱却し、
部門で年間営業利益1,602万円を計上するまで
大逆転を遂げました。

もっと詳細な取り組みや内容を聞きたい、
そのように思われた熱心な勉強好きの事業主の皆様へ
今回ご紹介した企業に特別ゲストとしてご登壇いただく
「新車リース販売 業績アップセミナー」を
ご用意しました。

 

営業赤字だった新車リース専門店が営業利益1,602万円まで回復した大逆転劇

第1講座
「新車リース販売成功のポイント」

第2講座
「今、販売店が知りたい財務戦略大公開!
新車リース販売店の財務徹底攻略手法」

第3講座
【特別ゲスト講座】
「コロナ禍でも過去最高売上・粗利を達成した経営の秘訣大公開」
株式会社 トピック    代表取締役社長 下畑 旬平 氏
株式会社 トピック    店長      鮫嶋 樹 氏
株式会社 船井総合研究所 リーダー    加藤 智

第4講座
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【東京会場】
2023/03/14 (火) 13:00~16:30

船井総合研究所 五反田オフィス
〒141-8527 東京都品川区西五反田6−12−1

 

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このコラムを書いたコンサルタント

加藤 智 (かとう さとし)

大学卒業後、船井総合研究所に入社。歯科医院・治療院・調剤薬局のコンサルティング部門を経て、モビリティ支援部に配属。 モビリティ支援部では、マイカーリースに特化したスタートアップオープン支援および販売台数アップ支援を担当している。特に販促物の作成や店舗作り、細やかな数値分析には多くの経営者より定評がある。

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