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もし車屋にWEB集客コンサルが入社したら何をするか

コラムテーマ:WEB集客

お読みいただきありがとうございます。
2021年8月現在、私が所属するモビリティ支援部では約150社の自動車販売店様、整備工場様のWEB集客をお手伝いさせていただていおります。

いつもは各社にコンサルティングさせていただく立場ですが、「もし私が中古車販売店に転職して、WEB担当者として働くとしたら何をするのか」について、ご紹介させていただきます。

WEB集客に取り組めていない車屋さん

今回私が転職したと仮定させていただく車屋さんは下記の通りです。
(業態論ではなく、WEB集客視点で記載させていただきます)

・業態:中古車販売店(整備工場付き)
・在庫:50台
・立地:大通りから1本入った片道1車線
・知名度:屋号名はあまり知られていない
・社員年齢:平均年齢35歳
・集客:ポータルサイト、通りがかり、紹介、既存

WEB上で行っているのはポータルサイトへの最低限の在庫掲載程度で、他にも何もやっていない状況です。

また、町の中古車屋さんで、既存顧客や紹介経由での販売が多くなっており新規集客は全体の30%程度です。

WEB集客を強化するに当たり

WEB集客に全く取り組めていない車屋さんにて、まず最初に行うことは、ホームページ制作でもグーグルマイビジネス対策ではなく、自社のポジショニングを整理することです。

・お客様にどんな価値を提供したいのか
・商圏内で他社にない自社の強みは何か
・差別化ポイントはどこか
・お客様からどういう見られ方をしているのか
・どういうお客様が自社のお客様なのか

社長、社員の方に聞くと、下記の様にまとめられました。

・お客様にどんな価値を提供したいのか
→安心安全なカーライフを過ごしていただきたい
・商圏内で他社にない自社の強みは何か
→販売したお客様が良く紹介、代替えをしてくれる(顧客満足度が高い)
・差別化ポイントはどこか
→自社整備工場完備、在庫のほとんどが軽自動車、事故歴無し、年式7年落ち以内
・お客様からどういう見られ方をしているのか
→ただの中古車が並んでいる車屋さん
・どういうお客様が自社のお客様なのか
→新車を買うお金はないけど、少しでも質の高い中古車が欲しい

この車屋さんの強みは、「質の良い車を販売」し、「売った後も1人1人のお客様を大切にしている」という点で、「売ったら終わり」というスタンスではないことが強みになっています。

会社の強みをWEB上に出していく

会社の強みや、会社としての在り方についての整理が終わりました。

ここから、それらをインターネットを通じてお客様に知ってもらうために、優先順位をつけ取り組んでいく必要があります。

まずはホームページ作りから取り組んでいきます。
今まで店舗に来てもらわないと、かつ、自社で買ってもらわないと知ってもらえなかった自社の良さを目一杯ホームページに入れ込むようにしたいため、下記の様なコンテンツでホームページを作ることにしました。

・トップページ
→1番最初に目がつくところのメッセージは「安心安全なカーライフを過ごしていただきたい」
→その下には「自社整備工場完備」「全車事故歴無し」「全車7年落ち以内」と目立つ様に記載
・〇〇自動車の紹介
→どんな思いで営業しているのか、どんな外観/内観なのか、どんな車を売っているのか、どんなスタッフがいるのかなどをご紹介
・在庫一覧
→自社の在庫がきちんと全て表示できるように、連動型で構築
→車両スペックだけではなく、360度カメラで見れる様にし、かつどんな車の状態なのかを細かく記載
・買った後のサポート体制
→自社整備工場で整備をすること、レッカーや保険も自社で対応できること、紹介が多いことを記載
・お客様の声
→整備で来店してくれたお客様、紹介をしてくれたお客様の生の声をインタビュー形式でアップ
・アクセス/店舗情報
→グーグルマップを埋め込み、かつ車で来るとしたどういう見え方の店舗なのかなどを記載
→店舗の営業情報など、お客様が困らないように十分に情報を記載
・社長挨拶
→「中古車屋さんって不安」という思いを払拭できる様に、社長の顔写真、挨拶を載せて、お客様に安心感を与える

地元のホームページ会社様にご協力いただき、ホームページが完成しました。

自社の情報を発信する

ホームページが完成しただけでは、地域の方に見てもらうことができません。
そのため、下記の優先順位で取り組んでいくことにしました。

①グーグルマイビジネス対策
→「中古車」と調べられた時に、自社のグーグルマイビジネスが表示されるように対策を行います
→口コミ獲得も他の方にも協力してもらい、販売したお客様、整備したお客様両方に入力をしてもらう体制にします
②ポータルサイト対策
→ホームページを見てもらうためには、そもそも車を探している人が見ているところで自社の露出を増やす必要があります
→そのため、自社の在庫が目立つ様に、かつ、自社の在庫情報が上に来るように徹底的に対策をしていきます
③広告対策
→中古車販売の場合に来店意欲が高いキーワードというのは、コンサル時代に把握していたため
まずは少額で、主要なキーワードにだけ広告をかけ、本当に車を探している人のみに広告が出る様にします
④ホームページSEO対策
→広告だけに頼らずに、ホームページ自体が上に上がる様にSEO対策を行っていきます
→ブログを書いたり、ホームページのページごとのSEOを修正したり、1つ1つを丁寧に対策していき
1つのキーワードで上位に出たら、別のキーワードでも上位に出すということを繰り返していきます
⑤SNS対策
→地域の方に自社を知ってもらいたいため、地域の施設や、地域のイベントなどの情報もインスタグラムではアップしていきます。さらに、自社の良さをアピールするために自社の社員の紹介や、社員による車紹介なども毎日アップしていきます。
→YouTubeも閲覧数を稼ぐ狙いよりも、「この車屋さんってどんな車屋さんなんだろう」と気になる方に向けたコンテンツをアップしていきます。自社の名前を何かで知ってくれたお客様が、自社をYouTubeで見つけていただき、動画で誠実さや自社のコンセプトを伝え、自社への安心感を持ってもらえる様にします

取り組むことは多いですし、日々分析をして更新しなくてはいけない内容がたくさんあります。ただ、それを1つ1つきちんとこなしていくことで、自社のホームページを見てくれる人が着実に増えていきます。

そして自社のホームページを見てくれる人が増えてくると、自社の来場数が増えていきます。さらに来場数が増えると成約数が増え、より販促にかけられる予算が増えていきます。その予算を用いて、より良いホームページにバージョンアップしていきながら、より多くの人に見てもらえるように広告予算も増やしていきます。さらに知ってくれる人が増え、さらに成約数が増え、在庫台数を増やすこともきっかけに、大通りの敷地面積が広い場所に移転し、在庫台数も多く持てる様になり、さらに採用も行うことで、地域の職の提供、かつお客様へのサービス力のアップへ繋げていくことができます。

地域の他の車屋さんが、まだまだポータルサイトぐらいしか取り組んでいない状況下で、きちんと自社ホームページを作り、正しくWEBの活動を行っていくことで、今までよりも会社の規模を大きくするチャンスが生まれます。

今回「もし車屋にWEB集客コンサルが入社したら何をするか」というテーマで、具体的なアクションをご紹介させていただきましたが、より詳しく知りたいという方は是非、お気軽に船井総研までお問合せくださいませ。

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このコラムを書いたコンサルタント

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