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【レンタカー事業の成功事例紹介】中古車販売店のレンタカー事業がわずか4年で売上2000万円から売上2億円まで拡大したポイントとは?!

コラムテーマ:モデル企業ピックアップ

いつもお世話になっております。 株式会社 船井総合研究所の宮原です。
今回のコラムでは、 中古車販売店がレンタカー事業を売上2000万円の状態から
わずか4年で売上2億円まで成長させた事例をご紹介させていただきます。
是非、コラムの最後までご覧くださいませ。

中古車販売店がレンタカー事業に参入するメリット

レンタカー事業の成功事例を解説する前に、中古車販売店がレンタカー事業に参入し
業績を伸ばしやすい背景や参入のメリットを解説します。

メリット①下取り車両の有効活用  
1つ目のメリットは下取り車両の活用です。
中古車販売や自動車整備を行っていると、一定数の下取り車両が発生します。
品質のいい下取り車は小売りしたり、オークションに出して利益を出すことが出来ますが、
年式が古い車や走行距離が長い車は売却しても儲からないケースが少なくありません。
そういった車をレンタカーとして活用することで、数年間利益を上げ続けることが可能です。
下取り経由の原価を抑えた仕入れだからこそ、他のレンタカー企業が真似できない低価格戦略で差別化し、
競争力を高めることもできます。

メリット②レンタアップ車両の販売在庫化  
2つ目の相乗効果はレンタアップ車両の販売在庫としての活用です。
レンタカーとして仕入れた車両を一定期間レンタカー稼働で収益を上げた後に販売在庫に転じて
小売りすることで、通常の販売よりも高い収益を上げることが可能です。
レンタカーとして所有している期間に減価償却で簿価が下がっているため、
販売在庫化した際は車両原価を通常よりも抑えることが出来ます。
自社でメンテナンスし続けたレンタカーは同じ年式・走行距離で市場に流通している中古車よりも
品質が高い場合も多く、高品質な中古車在庫を確保する手段となるポテンシャルを秘めています。
レンタカーとして減価償却や保険料などの経費を賄えるだけの最低限の稼働をすることが条件とはなりますが、
レンタカー経由の販売在庫確保も中古車販売店にとっての魅力の一つです。

メリット③レンタカー事業で発生する固定費の節約  
3つ目は既存設備と人員を活用した利益率の向上です。
レンタカー事業を営むにあたって必要な設備は受付スペースと車両置場で、外注せずに仕入れ後の改装や
定期点検を行う場合には鈑金工場と整備工場が必要となります。
これらの設備は中古車販売店の多くが備えている設備となっています。
また、貸渡業務や返却後の洗車・車内清掃も既存の人員や設備で大半を賄えるため、
中古車販売店や整備工場にとっては固定費を抑えての事業運営が可能です。
これら3つの観点から中古車販売店にとってレンタカー事業は成果を上げやすく、
既存事業をさらに強化することもできる相乗効果の高いビジネスと言えます。

 

モデル企業の取り組みの概要

福岡県に本社を置く、株式会社メーカーズ様では新車・中古車の販売及び自動車整備業を主な事業として
福岡県内に9店舗を展開しています。
メーカーズ様では約4年前からレンタカー事業に本格着手し、2023年6月期では売上2.2億円となるまで
事業を成長させています。直近では観光需要に向けたレンタカーの展開のため、沖縄への出店や
福岡空港近くへの出店などレンタカーの事業展開を加速させています。
メーカーズ様では販売で発生した下取り車や長期在庫となってしまった不人気車両をレンタカーとして運用しています。
ここまでで解説したように下取り車からのレンタカーは原価が安いため価格競争力のある値付けがしやすく、
新車仕入れや長期在庫からのレンタカー車両は一定期間レンタカーで運用することで、
その期間に減価償却が進み簿価が落ち、価格を下げて販売在庫に戻すことが出来ます。
メーカーズ様では既存事業との相乗効果が高いレンタカー業態から順に取り組み、高い成果を出してきました。
その中でも中心となってきたのが、下取り車を活用した
「格安長期機レンタカー」とレンタカー後の小売りを前提とした「新車短期レンタカー」の2つです。

 

下取り車を活用した格安長期レンタカー

メーカーズ様のレンタカー事業には大きく、短期貸出しと長期貸出しがあり、
長期貸出しは下取り車両をレンタカー化して、1ヵ月9,800円~の格安料金で貸し出しています。
2023年6月期には中古車を使った長期レンタカーで年間6,400万円の売上を生み出しています。
こちらの格安長期レンタカーは販売店舗に併設、人員も兼務で運営することで固定費を抑えた形で運営しています。
貸出期間も1週間以上の長期限定とすることで、短期貸出しよりもオペレーションの負担を抑えて、
稼働率と売上を高めやすい仕組みになっています。貸渡方法は基本的に配送等は行っておらず、店舗にきての貸渡となっています。
WEBで予約しているお客様は事前に注意事項を解説する動画を送られており、店舗に来る時点で、
注意事項を把握した状態になっていることも効率化に繋がっています。 こちらの下取り車を活用したレンタカー事業は
どの自動車販売店・整備工場においても一定程度取り入れることが可能なため、
中古車販売店がレンタカー事業を付加する際の最初のステップとしておススメのレンタカー業態です。

 

新車仕入れのレンタカー

メーカーズ様では中古車を活用し、原価を抑えてレンタカー車両を確保している一方で、
新車でのレンタカー仕入れも行っています。
2023年期末時点で新車で仕入れたレンタカーは約100台となっており、売上は約9,500万円となっています。
新車レンタカーは中古車レンタカーと同じ低価格での値付けはできないため、新車レンタカーでは保険会社からの
代車需要と自社の整備・鈑金顧客に対してのレンタカー貸出しを強化しています。
メーカーズ様では軽の未使用車販売を実施しており、初度登録から1〜3年経過の高品質な中古車が
レンタカー経由で生まれると販売部門としては売りやすい在庫がどんどん生まれる形となります。
メーカーズ様では上記の形を継続的に生み出すために、新車仕入れのレンタカーも精力的に増やしています。

 

【中古車販売店のレンタカー事業拡大セミナー】
中古車販売店がやるべきレンタカー事業が1日でわかる!

本コラムをここまでお読みいただき誠にありがとうございました。
下記でご紹介させていただいているセミナーでは、株式会社メーカーズ 代表取締役 白井剛 氏にご登壇いただき、
中古車販売店と整備工場にレンタカー事業を付加した背景や相乗効果、好実績を出すための取り組みについて、
ふんだんにお話し頂きます。
中古車販売店を運営されていて、レンタカー事業への参入を検討されている
経営者様必見の内容となっておりますので、是非参加をご検討ください!

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このコラムを書いたコンサルタント

宮原 拓司 (みやはら たくじ)

整備部門向けのマーケティング支援を行い、特に現場に密着した収益性アップ支援には定評がある。弊社で開催している車検アカデミーで講師・ファシリテーターを務めている。

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