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日本各地のモビリティ業界モデル企業 ピックアップvol.1

2022年04月27日コラムテーマ：モデル企業ピックアップ

年間売上成長率110％の実績を誇る北陸エリアの急成長企業

株式会社 古城モータース

◆企業紹介

同社は、富山県を拠点に高岡市及び富山市で2店舗の中古車販売事業を行っている企業で、
自動車の販売台数3,300台さらに車検台数11,000台を実現されている企業です。
2021年4月決算時は売上高64億円、従業員数120名と企業規模も急拡大しています。
同社の経営理念である「我々は、人々の幸福と豊かさを実現するために、常に改革、改善の意識を持ち、オンリーワンのカーライフサポーターとして、カーライフの新しい価値を創造し、地域のお客様の共感を得る行動をとり、地域社会の発展に貢献します。」を合言葉にして理念経営も実現されており、中長期ビジョンである年商100億円企業へ向けて日々進化している企業です。今回はそんな同社のここが凄い！というポイントを皆様にお届けしていきます。

◆狭属性一番化戦略に基づいて事業展開

地域密着企業の経営戦略は狭属性一番化でのシェアアップです、
顧客需要が高い商品を大量在庫し、
かつどこよりも安価で提供できる仕組みを実現しています。
商品を絞り込んでいるからこそ営業マンの即戦力化教育体制も構築でき、
業績を上げるだけでなくヒトが育つビジネスモデルを実現されています。
また一番事業を立ち上げるにあたっては地域内での認知度アップが重要です。
そこで同社では販促分配率30％を意識して、
店舗オープンから3年間はチラシ・CM・WEB・看板などにより多く投資をしました。
その結果、市場内ブランドも高まりオープン初年度で年間販売台数1,000台も
実現されています。販売を入口にして整備・鈑金・保険も伸ばされており、
今では売上アップだけでなく収益性も業界水準以上のレベルを実現されております。
販売を入口したビジネスモデルで地域最大級の「オートモール」を築き上げ、
地域になくてはならない企業へ日々進化をすすめております。

◆商品は「くるま」ではなく「ひと」

同社ではお客様から“この営業マンから車を買いたい”という声を頂けるように
日々努力をしています。いくら良い商品を扱っていても営業マンの質が低い状態ではすぐお客様は他のお店を利用してしまいます。だからこそ社内マニュアルを作成し、毎日朝礼後にロープレの時間を設けて最高の接客をお客様にご提供できるようにしております。さらに最近では動画マニュアルも構築し、だれでもいつでも自己研鑽できるような基盤形成も実現しております。また店長との1on1体制も大事にしております。組織内でのコミュニケーションがより円滑になることさらに上司と部下とのコミュニケーションが円滑になると必然的に接客の質は高まります。また店舗オペレーションをよりシンプルにしていくことにも注力しております。様々な取り組みをただ増やすよりもお客様視点でよりシンプルに車両を購入していただく流れを形成していくことをより大事にしております。このように接客レベルを高めるためのマニュアルや研修体制、さらにはオペレーションを用意していくことが結果的に“この営業マンから車を買いたい”というお客様の声を頂けるお店につながっております。

◆“お祭り”を演出する定期イベントで地域のお客様との交流を深める

同社では年に12回から14回ほど地域のイベントホールを借りて自動車販売イベントを実施しています。イベントホール内に展示在庫を移動させて当日はスタッフを集めてすべてのお客様にご対応できるようなイベントを実施しています。イベントでは毎回新しいことにチャレンジしており、専用LP・アプリ・専用CMなどを活用してより多くのお客様にご来店いただいております。こういったイベントを開催することでお客様にも特別感を感じてもらうことが出来、その場の雰囲気や同社自慢の接客でお客様に気持ちよくお車を購入していただくような流れが出来ております。イベントについてはトップダウンで決めるのではなく、必ずプロジェクトチームで新しい意見を出して、全員一丸となってのイベントにしています。プロジェクトチームでの意見出しを行うことで、自ら出した案を成功事例にしていくために取り組みの成果を自発的に全体発信するようになり、結果として自発的社員が増える組織になります。すべてを経営陣のみで考えるのではなく、ワンチームとして成果を出す文化は企業の急成長を実現出来ている要因だと感じます。

◆最後に

同社の急成長の要因は、
狭属性一番化戦略に基づき事業展開をし、
またオペレーションもシンプルかつマニュアル化より“人が育つ環境”を実現。
さらに全員参加型で取り組むスタイルを確立でき、
常に新しいことにチャレンジしている姿勢だと感じます。
企業規模に応じて取り組む内容に差は生じますが、
“企業は人なり”とあるように全員参加型経営スタイルの重要性を
同社から学ばせていただきました。

最後まで本ブログをお読みいただきありがとうございました。
今後も日本各地のモデル企業を紹介させていただきますのでお読みいただけたら幸いです。

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このコラムを書いたコンサルタント

淵上　幸憲 （ふちがみ　ゆきのり）

船井総合研究所に入社後、 自動車業種に関連する多岐にわたるコンサルティング及び プロジェクトを経験。特に中古車販売及び整備、 コーティング、レンタカーの業績アップコンサルティングでは、 幸せな未来を創るための「即時業績アップ」を信条にしており、 1年で売上を3倍にするなどの実績を持つ。 また経営に関する多岐にわたるテーマに精通しており、 特に成長戦略策定、M&Aの分野において好評を得ている。 さら…

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