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AA相場が下がり始めた今、徹底すべき在庫管理数値

コラムテーマ:自動車販売

いつも大変お世話になっております。
船井総合研究所の田村達朗です。

早速ですが本日は車販売店における、今意識すべき
在庫管理のポイントについてお伝えさせて頂きます。

 

今年に入ってから、AA相場は右肩下がり傾向

昨年の6月にユー・エス・エスオークションの仕入れ単価(成約車両単価)が
100万円を初めて超える、昨年8月~11月におけるユー・エス・エスオークションの
仕入れ平均単価が110万円を超える、逆に12月以降は少し低下傾向にある、
などなど、中古車業界における仕入れが激変する1年でございました。
2023年3月~4月に関しましては、80万円台をキープする形になっており、
1月以降低下傾向にございます。

そんな中繁忙期を終えた今、仕入れや在庫の管理に
少し苦戦されている会社様も多いのではないでしょうか。
特に相場が下がってしまい、長期在庫を多く抱えてしまっている、、、
こういった会社様も多いのではないでしょうか。

今回はAA相場が低下傾向にある今、実施すべき在庫管理方法、
見るべき数字指標についてお伝えさせていただきます。

結論からお伝えすると、在庫管理の上でも重要となるのが
「在庫の回転率をいかに上げることが出来るか」
になります。

相場が上がっているタイミングでは、長期在庫を放置していた場合でも
市場での価値が上がっている為、回転率が下がっていても、在庫差損が発生
していなかったですが、相場が下がってしまうタイミングは少し話が変わってきます。

保有している在庫の価値が下がる⇒長期在庫として放置してしまう⇒仕入れた価格よりもかちがどんどん下がる為、差損の金額が増える
といった状態に陥ってしまいます。

上記のような状態に陥ってしまうと、比較的仕入れの安い在庫が減っている状態と同意義になる為、集客にも影響が出てしまいます、、、
こういった状態にならないように、是非意識/確認して頂きたいことが、

・現状の長期在庫(在庫日数90日以上の在庫)が全体の30%未満に抑えられているか
・現状の在庫台数に対して、最低40%以上の回転率を維持できているか
になります

まずは現状の総在庫に対して、長期在庫比率が何%になっているかを確認して頂けばと思います。
4月の販売が好調であった会社様の特徴と致しましては、
長期在庫、つまりは仕入れが高かったタイミングの在庫をいかに
月初の段階で減らせていたか、が非常にポイントとなっておりました。
超k在庫がが30%未満、直近仕入れた在庫の比率が高ければ高いほど、
集客好調傾向にございました。
ですので、長期在庫比率が高まってしまっている会社様はまず、
あらゆる手段を行使し、在庫の入れ替えを実施して頂ければと思います。

 

現状の在庫台数に対して、最低40%以上の回転率を維持できているか

長期在庫比率が30%未満にできた際は、その状態を自社が継続できる
在庫回転率になっているかどうかを確認して頂きたいです。
その指標が「在庫回転率40%以上」になります。
総在庫に対して、在庫回転率在庫回転率40%以上維持できている=現状持っている在庫が最低2カ月半で成約できる状態
になりますので、長期在庫が発生しづらい状態になっているといえます。

在庫回転率40%以上を維持できている会社様の特徴と致しましては、
・1台1台の在庫をポータルサイト見ながら価格変更を実施している
・最低2週間に1回はプライス変更を実施している
・プライス変更を実施する際の変更幅が5~10万円以上
になります。

小売価格の相場をきちんと把握できていること(外部環境の把握)×自社在庫の状況把握(内部環境の把握)×プライス変更頻度(変化に対応する為の速度)が重要となります。

相場が上がっていたタイミングは小売価格も上がりづらい状況でしたので、プライスを変えるという選択肢が
少し減っていたかもしれないですが、小売相場の変化も激しくなりやすい今は、
その状況を適時確認する事、また市場で勝負できる価格に変更する事を意識して頂ければと思います。

昨年はAA相場の変化が激しい1年でございました。 今年度に関しても在庫の仕入れ関連に関しては見通しが中々難しい 1年になるかと思われます。 そういった中で、在庫差損のリスクや長期在庫のリスクを軽減するためには、 常に現状の仕入れ相場にあった在庫を自社が保有している必要がございます。 つまりは、在庫の回転率を高く保ち、常に直近仕入れの在庫比率が高い状況を維持することが重要 となります。 1か月の在庫回転率では50%以上を目指していただき、2カ月で自社の在庫を回転させる 事が出来るようにしていただければより良いと思います。

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このコラムを書いたコンサルタント

田村 達朗 (たむら たつろう)

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