大手中古車販売店と損保会社の癒着がメディアで取りざたされてから、任意保険獲得における外部環境は大きく変化しました。保険料の値上げ、ネット保険の台頭なども受けて、新規の保険獲得に苦戦されている会社様も多いのではないでしょうか。
本日は車両販売時の任意保険提案における「これができれば伸びる」施策をお伝えさせていただきます。
任意保険を獲得する必要性について
保険獲得率の低い会社様においてよく口にされる課題が、「商談に忙しく、保険の提案まで手が回らない」というものです。これはその他業務の整理や人員の補填なども同時に取り組みながら解決していかなければなりませんが、何よりも組織のトップと現場スタッフが、それぞれ保険獲得の目的や必要性について""何となく""の理解となっており、保険獲得の優先度が下がっていることが根本の課題となっている可能性があります。
保険獲得の意義について3点ここでお伝えさせていただきます。
①顧客満足度の向上:車両販売(もしくは整備)単体のサービスだけでなく、アフターフォローや事故対応などカーライフ全般のサポートをすることが、お客様の利便性及び安心感の向上に繋がります。
②保険収益の向上による高収益企業化:車両販売のプレイヤーが増加して車両販売時の粗利が低下している昨今において、保険手数料や整備入庫のリピートなど、ストック収益の獲得が5年後・10年後の収益状況を大きく左右します。
③生産性向上:今後労働人口の減少、賃金の上昇が続いていくことを踏まえ、一人当たりの生み出す利益を最大化させていくことには取り組み続けなければなりません。
保険獲得率が高い会社様の体制について
"前述の通り、任意保険獲得には目を背けられない長期的メリットがありますが、外部環境の変化から獲得率が落ちている会社様が多数となっています。
そんな中で、獲得率40%を上回って獲得し続けている会社様には共通するポイントがあります。
最も影響力の高いポイントは、保険の専任者を設けることです。
これによるメリットには以下があります。
・保険の知識に自信がなく提案できない、がなくなる
・更新業務が煩わしいので提案しない、がなくなる
・時間がないので提案しない、がなくなる
ただ、人員が不足する企業や販売台数が少ない会社様では分業化が現実的ではないですし、生産性を上げる観点でも増やす人員は厳選すべきでしょう。
その上で、分業化に関わらず獲得率を上げる方法は以下の通りです。
・保険が取れる店舗づくり
貴社において保険獲得の案内資料やPOPはどれだけ充実していますでしょうか?保険獲得率の高い会社様においては、店舗の一角に保険カウンターを設けたり、卓上にはPOPを置くなど、大前提「保険についてもおまかせください!」という発信を行っています。
また、バックヤードも同様です。保険の獲得件数・獲得状況について、社員が確認できるように掲示したり、朝礼や営業会議における獲得状況の確認を行っていくことは、社員の獲得意識向上に繋がります。
保険商談でのアプローチ方法
店舗づくりと同時に、商談の質向上に取り組んでいきましょう。
以下のポイントについてチェックし、自社での商談を振り返りましょう。
・お客様の任意保険加入状況についてヒアリングできているか
・自社のサービスについて、任意保険・事故時の対応等も含めてお客様にアピールできているか
・お客様の保険証券を最低限確認できているか
・「他で加入する/加入している」場合の、各加入先に対して自社で加入していただくメリットを伝えるトークが整理されているか
保険獲得率向上に向けた施策のまとめ
保険獲得率向上のためには、管理体制の変更・店舗やツールの見直し・商談状況の確認と、複数の項目に同時に取り組んでいく必要があります。
船井総研では、過去に損保会社と協業の勉強会を定期的に実施し、全国の自動車販売における獲得好調事例を収集してきました。それらの豊富な事例から見えてきた、保険獲得率を高めるための主なポイントは以下の3点です。
・自動車保険の代理店を取り巻く時流の把握と、代理店に求められることの理解
・獲得率を高めるための定石事例の検証
・管理体制の強化や社内での事例共有
【事例】年間1,600件の新規契約を実現する富山県K社様の取り組み
実際の取り組み事例として、富山県のK社様のケースをご紹介します。
K社様は、年間1,600件の新規保険契約を実現されている会社様です。昨年度に損保会社からの出向者が引き上げとなり、一時は獲得率の下落が見られたものの、管理体制の強化や社内での事例共有等を通じて、現在は年間の獲得率を納車台数に対して50%に維持されています。
まとめ
保険獲得率の向上には、「何から始めればいいかわからない」という段階から、自社の現状に合わせて課題を整理していくことが大切です。まずは管理体制の見直しや社内での事例共有など、取り組みやすい部分から自社の仕組みに落とし込んでみてはいかがでしょうか。





