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【レンタカー事業者様必見】レンタカー事業のDX推進!売上160%成長を実現する3つの秘訣

コラムテーマ:業績アップ

いつもお世話になっております。船井総合研究所の鈴木です。
レンタカー事業を経営されている皆様、日々の業務でこんなお悩みをお持ちではないでしょうか?
「人手不足で現場が回らない…」
「予約管理や車両管理が煩雑で時間がかかる…」
「新規顧客をどうやって獲得すればいいかわからない…」
「競合との差別化が難しく、価格競争に巻き込まれがちだ…」
もし一つでも当てはまれば、本コラムが解決の糸口になるかもしれません。近年、多くの業界で注目されているDX(デジタルトランスフォーメーション)は、レンタカー事業においても、これらの課題を解決し、事業を大きく成長させる可能性を秘めています。しかし、「DXと言われても、何から手をつければ良いのか…」「本当に効果があるのか…」と、なかなか一歩を踏み出せない経営者の方も多いのではないでしょうか。
本コラムでは、実際にDXを推進し、目覚ましい成果を上げているレンタカー企業の事例を交えながら、中小レンタカー事業者がDXを成功させるための具体的なポイントを、船井総合研究所のコンサルタントの視点から解説します。最後までお読みいただくことで、貴社のレンタカー事業におけるDX推進のヒントが見つかるはずです。

 

なぜ今、レンタカー事業にDXが必要なのか?

近年、レンタカー業界を取り巻く環境は大きく変化しています。市場全体としては、法人利用・個人利用ともに増加傾向にあり、拡大基調にあります。経済産業省の「特定サービス産業動態統計調査」によると、2024年の自動車賃貸業(レンタル)の売上高は3,972億円と前年比106%に達し、14年前と比較すると70.0%も増加しています。
しかしその一方で、下記のような課題も顕在化しています。
労働人口の減少と採用難: 少子高齢化に伴い、特に地方においては労働力の確保がますます困難になっています。有効求人倍率は高止まりしており、人手不足は深刻な経営課題です。
人件費の高騰: 物価上昇や政府の賃上げ政策により、人件費は今後さらに上昇する可能性が高いです。賃上げを実現できなければ、人材の流出は避けられません。
集客競争の激化: Google検索におけるAI要約表示(AI Overviews)の導入など、WEBマーケティングの手法も変化しており、従来のやり方だけでは集客が難しくなってきています。DX化の進捗度合いによって、集客力に大きな差が開く時代と言えるでしょう。
このような状況下で、レンタカー事業者が持続的に成長していくためには、生産性の向上が不可欠です。そして、その生産性向上を実現するための有効な手段の一つがDXなのです。

 

レンタカー事業におけるDXの具体的な効果とは?

では、レンタカー事業にDXを導入することで、具体的にどのような効果が期待できるのでしょうか?

①業務効率の大幅な改善: 予約管理、車両管理、顧客管理、請求・入金管理といった日常業務をシステム化することで、手作業によるミスや手間を大幅に削減できます。例えば、手書きやExcelで行っていた予約管理を専用システムに移行するだけで、予約の重複や漏れを防ぎ、空車状況のリアルタイムな把握が可能になります。これにより、スタッフはより付加価値の高い業務に集中できるようになります。

②顧客満足度の向上: オンライン予約システムの導入や、顧客情報を活用したパーソナライズされたサービスの提供は、顧客満足度の向上に繋がります。例えば、過去の利用履歴から顧客の好みを把握し、おすすめの車種を提案したり、スムーズな貸渡・返却手続きを実現したりすることで、リピーター獲得にも貢献します。

③新たな収益機会の創出: 収集・蓄積されたデータを分析することで、新たなビジネスチャンスを発見できます。例えば、人気車種の傾向を把握して車両の仕入れに活かしたり、稼働率の低い時間帯や曜日を分析して、ターゲットを絞ったキャンペーンを実施したりするなど、データに基づいた戦略的な意思決定が可能になります。

④従業員の負担軽減と働きがい向上: 煩雑な手作業や長時間労働から解放されることで、従業員の負担は軽減されます。また、システムによって業務が標準化されることで、新人スタッフでも早期に戦力化しやすくなります。働きやすい環境は、従業員の定着率向上にも繋がるでしょう。
実際に、ある神奈川県のレンタカー会社様(以下、A社様)では、レンタカー事業の立ち上げからわずか3年で売上約1億円を達成されていますが、その成長の裏には積極的なDX推進がありました。kintoneをベースとしたレンタカー管理システムを導入し、予約管理から車両管理、顧客管理、さらには請求書発行までを一元化。これにより、売上が160%成長したにも関わらず、増員はパート2名のみで対応できたという驚くべき成果を上げています。

 

DX成功の鍵を握る3つのステップ

レンタカー事業でDXを成功させるためには、闇雲にシステムを導入するだけでは不十分です。以下の3つのステップを意識して進めることが重要です。
ステップ1:現状課題の明確化とDXの目的設定
まず、自社が抱える課題を洗い出し、DXによって何を解決したいのか、どのような状態を目指すのか、具体的な目的を明確にしましょう。「業務効率を〇%改善したい」「新規顧客を〇%増やしたい」「残業時間を月〇時間削減したい」など、数値目標を設定することも有効です。
A社様の場合も、事業成長に伴う業務量の増加や、アナログ管理による非効率といった課題に直面していました。そこで、「アルバイトでも使いこなせるDX戦略」を掲げ、現場の誰もが簡単に使えるシステムの導入を目指しました。
ステップ2:自社に最適なツールの選定と導入
目的が明確になったら、それを実現するための最適なツールを選定します。世の中には様々な業務改善ツールが存在しますが、以下のポイントを考慮すると良いでしょう。
自社の業務フローに適合しているか: 既存の業務フローを大きく変えることなく導入できるか、カスタマイズの柔軟性はどうかなどを確認しましょう。
操作の容易性: 現場のスタッフが直感的に操作できるか、特別なITスキルがなくても使えるかが重要です。特にパート・アルバイトの比率が高いレンタカー事業においては、使いやすさは譲れないポイントです。
サポート体制の充実度: 導入時や運用開始後のサポート体制が整っているかを確認しましょう。
費用対効果: 初期費用や月額費用だけでなく、導入によって得られる効果(人件費削減、売上増加など)を総合的に判断しましょう。

ステップ3:導入後の定着化と継続的な改善
ツールの導入はゴールではなくスタートです。導入したツールが現場で確実に活用され、効果を発揮するためには、以下の点が重要になります。
従業員への教育と周知徹底: 新しいシステムの使い方を丁寧に教育し、導入の目的やメリットを全社で共有する。
活用のためのルール作り: 誰がいつまでに何を入力するのか、といった運用ルールを明確に定め、定着を促す。
定期的な効果測定と改善: システム導入後も、定期的にKPIを測定し、効果を検証します。思うような効果が出ていない場合は、運用方法を見直したり、システムのカスタマイズを検討したりするなど、継続的な改善活動が不可欠です。
A社様では、レンタカーグロースクラウドの基本機能だけでなく、自社で様々なオリジナルアプリを開発し、現場がより使いやすいように改良を重ねています。例えば、車検日が近づいている車両を自動でリストアップする機能や、顧客からの問い合わせメールへの返信テンプレートを登録しておく機能、配車・回収予定を自動でリスト化する機能など、現場のニーズに合わせてシステムを進化させています。

 

DX推進における注意点「システム導入=DX」ではない

ここで注意していただきたいのは、「高価なシステムを導入すればDXが成功する」というわけではないということです。DXの本質は、デジタル技術を活用してビジネスモデルそのものを変革し、競争上の優位性を確立することにあります。
そのためには、システム導入と並行して、以下のような視点も重要になります。
ビジネスモデルの見直し: 既存のビジネスモデルに固執せず、DXによって新たな価値提供ができないか検討しましょう。A社様は、法人向けの長期レンタカーという独自のビジネスモデルを構築し、郊外立地でも成功を収めています。また、自動車販売事業との連携を強化し、レンタアップ車両を販売在庫として活用するなど、収益を最大化しています。

データ活用の徹底: DXの大きなメリットの一つは、様々なデータを収集・蓄積できることです。これらのデータを分析し、マーケティング戦略や仕入れ戦略に活かすことが重要です。A社様では、kintoneに蓄積された反響データ(失注理由、希望車種など)を分析し、仕入れや販促活動に反映することで、受注率の向上に繋げています。

 

まとめ

本コラムでは、レンタカー事業におけるDXの必要性から、具体的な効果、成功のためのステップ、そして注意点について解説しました。
人口減少や人件費高騰といった厳しい経営環境の中、中小レンタカー企業が持続的に成長していくためには、DXによる生産性向上とビジネスモデルの変革が不可欠です。
本コラムでご紹介したA社様の事例のように、DXをうまく活用することで、限られたリソースの中でも大きな成果を上げることは十分に可能です。ぜひ、貴社のレンタカー事業においても、DXの可能性を検討してみてはいかがでしょうか。

 

レンタカー事業のDXを成功させるためのポイント

本コラムをここまでお読みいただき誠にありがとうございました。
本レポートではレンタカー業務におけるDXの効果や導入ステップについて解説いたしました。
レンタカービジネスに取り組まれており生産性アップを目指したい方は、ぜひ一度レポートをご確認ください!

 

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このコラムを書いたコンサルタント

鈴木 響太 (すずき きょうた)

大学を卒業後、新卒で株式会社船井総合研究所に入社。モビリティ支援部配属後は、レンタカー事業の立ち上げプロジェクトやコンサルティングに従事している。Web集客領域を得意とする。モビリティ支援部にて主催するレンタカー研究会にてファシリテーターを務めている。

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